介護事業での技能実習生の受け入れ

介護の現場で増える外国人とその資格

介護の現場で増える外国人職員近年、介護事業の現場で外国人の姿を目にすることが増えています。

人手不足が深刻化する介護の現場では、外国人介護職員の存在が、非常に大きな役割を果たしているようです。では、介護事業の現場では、どういった外国人が介護職員として受け入れられているのでしょうか。介護事業の現場で働く外国人介護職員は、特定活動(EPA・経済連携協定)に基づく外国人介護福祉士候補者や、介護福祉士養成校の卒業生、他の在留資格からの移行者、あるいは技能実習制度を活用した外国人、在留資格である「特定技能1号」をもつ外国人などが該当します。

もちろん永住者として在留資格を持っている外国人も介護職員としての受け入れが可能です。

在留資格や介護資格の有無

このうち、介護福祉養成校の卒業生や他の在留資格から移行した外国人に関しては、介護福祉士の資格を有している必要がありますが、それ以外の外国人に関しては介護福祉士の資格がなくとも介護職員として受け入れることが可能です。

さらに、特定活動に基づく外国人介護福祉士候補者や、介護福祉士の資格を有する外国人の場合は永続的に就労することができます。介護技能実習生や特定技能1号をもつ外国人の場合は最長で5年までしか就労することができませんが、こちらも就労期間中に介護福祉士の資格を取得することができれば、在留資格を「介護」に変更することができ、永続的な就労が可能となります。

介護事業所としては、永続的に就労が可能な特定活動に基づく外国人介護福祉士候補者や、介護福祉士の資格を有する外国人を雇うことが理想ですが、実際にはそういった人材はなかなか見つけることができないため、外国人技能実習生や特定技能1号を持つ外国人など介護技能実習生を受け入れて、就労期間内で介護福祉士を目指してもらうというケースも多いようです。

そのため近年では在留資格「介護」をもって在留する外国人数が確実に増加しています。介護事業所側でも、雇い入れた外国人介護職員の能力を高めるためのキャリア講習などを積極的に行っているようです。