確定拠出年金のメリット

老後の資産形成のために様々な優遇がある

将来の年金を確保しやすい

確定拠出年金(DC制度)には、拠出した分が確実に受け取れるという安心感があります。従来のDB制度では、企業が経営危機に陥った際などには支給額が大幅にカットされるリスクもあります。

DC制度では、積み立てているお金が100%保全されるしくみになっており、将来年金が受け取れないかもという不安がありません。

また、DC制度では、自分が運用している資産を目で見て確認することができるので、将来の受給額についても常に把握することができます。

こうしたとから、DC制度では将来の資金計画が立てやすいというメリットがあります。また、DC制度では自分で運用先を決めることができるので、運用の成果によっては年金額を大きく増やせる可能性もあります。

このほかに、DC制度では年金資産の持ち運びが可能、60歳まで積み立てたお金を引き出すことができないので確実に資産形成ができるなどのメリットもあります。

節税効果が大きい

DC制度の大きなメリットと言われているのが、税制上のメリットになります。

企業型DCの場合、企業が拠出した掛金は損金として全額非課税になりますから、企業側にとってメリットになります。また、個人がマッチング拠出した掛金や個人型DCの掛金については、全額が小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象になりますから、加入者自身にとっては所得税・住民税が安くなるというメリットがあります。

さらに、DC制度では運用によって生じた収益についても非課税となります。企業型DCの場合、本来は積立金の残高に特別法人税が課税されますが、1999年以降特別法人税の課税は凍結されており、現在まで凍結期間の延長が繰り返されています。

DC制度では、給付時点の税制優遇も大きいものとなっています。年金受取の場合には公的年金等控除の対象となり、一時金受取の場合には退職所得控除の対象となります。