確定拠出年金の仕組み

毎月掛金を拠出して老後に備える

条件によって拠出限度額が違う

企業型DCでは、事業主が掛金の拠出を行います。規約に定めた場合には加入者個人が上乗せした拠出(マッチング拠出)を行うことも可能ですが、個人が拠出する分は事業主が拠出する額を超えることができません。

拠出限度額は、厚生年金基金等の確定給付型年金(DB制度)を実施していない企業の場合には月額5万5000円、DB制度を実施している企業の場合には月額2万7500円になります。

個人型DCでは、加入者個人が掛金の拠出を行います。拠出限度額は、自営業者等の場合は月額6万8000円、企業年金のない企業の従業員の場合は月額2万3000円になります。

企業年金のある企業の従業員が個人型DCに加入する場合、DB制度を実施している企業の従業員は月額1万2000円、DC制度のみを実施している企業の従業員は月額2万円が拠出限度額になります。

公務員・私学共済制度の加入者は月額1万2000円、専業主婦(夫)等は月額2万3000円が拠出限度額になります。

年金受給は60歳から

確定拠出年金の老齢給付金は、原則60歳に到達した場合に受給することができます。給付の方法は5年以上の有期又は終身年金になりますが、規約に規定した場合には一時金で受け取ることも可能になります。

また、70歳に到達する前に傷病によって一定以上の障害状態になった場合には、障害給付金(年金又は一時金)を受け取ることができます。

このほかに、確定拠出年金では、加入者が死亡した場合には死亡一時金が、一定の要件をみたした場合には脱退一時金が支給されます。

確定拠出年金は、年金資産が個人別に管理されているため、離職時や転職時にはポータビリティーと言って持ち運びすることが可能です。従来はDC制度のある企業からDB制度のある企業に転職して資産を移換することはできませんでしたが、2017年の法改正により企業型DBや個人型DCへの移換も可能になったため、引き続き掛金を拠出していくことができます。