介護実習生が必ず受ける試験とは
介護実習生と技能検定
近年、国内の各事業分野で受け入れが広がっている外国人技能実習生。
特に深刻な人手不足が嘆かれる介護事業の現場では、介護技能実習生の受け入れが急速に増加しているようです。技能実習生は、習得した技能を評価するために技能検定を受ける必要があります。それと同時に、技能実習生を受け入れた事業所側にも、技能実習生が合格水準に達するまで、技能を向上させなければならないとされています。技能実習生が受ける技能検定は、基礎・中級・上級の3レベルがあり、これらの試験を受けなければ技能の取得ができなかったものとして在留資格を更新することができません。
技能実習生の在留資格は最大5年間ですが、この5年間の在留資格を得るためには、入国1年目に基礎レベルの受検→合格、入国2〜3年目に中級レベルの受検→合格、入国4〜5年目に上級レベルの受験→合格…という具合に、しっかりスケジューリングしながら技能検定を受ける必要があります。
技能検定の内容
介護技能実習生が受験する技能検定は「介護技能実習評価試験」と呼ばれるものになります。
一般社団法人シルバーサービス振興会の「外国人技能実習制度における介護技能実習評価試験」というサイトに試験課題や過去問題などが掲載されていますので、チェックしてみましょう。技能実習生がこの技能検定を受ける場合には、監理団体を通じで受験申請を行います。
試験は試験評価者が技能実習生の勤務する介護事業所に赴いて行き評価するというものです。試験では、技能実習生が実際の介護現場で日常的に提供している介護業務を確認していきます。介護技能検定の実技試験には、利用者の協力も必要になるため、事業所側は利用者を選定し、利用者票を作成するなどの準備が必要です。また初級の技能検定試験には、学科試験も課せられます。学科試験は、会議室などを使用して行われ、業務に関する基礎的な知識を問われます。
ちなみに、技能検定試験を行う場合、試験を行う事業所宛てに試験実施機関から「介護技能実習評価試験用書類一式(試験キット)」と呼ばれるものが送付されます。この試験キットは当日開封するため、必ずそのままの状態で保管します。